ChatGPTの仕事での使い道、日本では画像づくりが3倍に プログラミングは3分の1 OpenAIの公開データを集計

3行でわかる
- OpenAIが、ChatGPTが仕事で何に使われているかを約100か国・165種類の作業に分けたデータを10月26日に公開した
- 日本の個人向けChatGPTでは、画像やデザインづくりが1年半で2.1%から6.7%へ約3倍、プログラミングは9.4%から2.9%へ減った
- 日本で仕事に関するやりとりは全体の28.5%で、2024年7月の53.2%から減り、遊びや暮らしの相談に使う人が増えている
OpenAIは現地時間2026年10月26日、ChatGPTが仕事で何に使われているかを約100か国・165種類の作業に分けて示すデータを公開しました(出典: OpenAIの公式発表)。AIデジマ編集部がこのデータから日本の分を集計したところ、2025年1〜3月から2026年7〜9月の1年半で、画像やデザインづくりの割合は2.1%から6.7%へ約3倍になり、プログラミングは9.4%から2.9%へ約3分の1に減っていました。
何が公開されたか
公開されたのは、OpenAIの経済研究チームが続けている「OpenAI Signals」の新しいデータです。OpenAI Signalsとは、ChatGPTがどの国で、誰に、何のために使われているかを、個人の会話を読まずに集計して公開する取り組みです。今回は、仕事に関するやりとりを米国労働省の職業データベース「O*NET」の分類にあてはめ、「文書を編集する」「販促物をつくる」といった165の作業ごとの割合を、国別・四半期ごとに出しています。
対象は無料版・Go・Plus・Proといった個人向けのプランだけです。企業向けのChatGPTや、プログラミング用の「Codex」は含まれません。
The data covers work-related messages on individual ChatGPT plans and does not include enterprise messages or Codex use.
このデータは個人向けChatGPTプランでの仕事に関するメッセージを対象とし、企業向けのメッセージやCodexの利用は含まない。
原文を読む(openai.com)データはCSV形式で誰でもダウンロードでき、出典を書けば自由に使えるライセンス(CC BY 4.0)です。
公式ドキュメントDownload data and methodology
日本では何に使われているか
下の表は、日本の仕事に関するやりとりのうち、主な作業が占める割合です。作業名はO*NETの英語の分類を編集部で訳しました。
| 作業 | 2025年1〜3月 | 2026年7〜9月 |
|---|---|---|
| 文章や書類の編集・推敲 | 19.2% | 14.5% |
| 画像・デザイン・展示物づくり | 2.1% | 6.7% |
| 翻訳や異文化の説明 | 8.8% | 4.5% |
| 教育や進路についての助言 | 2.7% | 4.3% |
| 広告・販促物づくり | 3.7% | 3.6% |
| パソコンのトラブル解決 | 5.8% | 3.1% |
| 商品やサービスの情報集め | 1.8% | 3.0% |
| プログラミング | 9.4% | 2.9% |
いちばん多いのは今も文章の手直しで、仕事のやりとりの7件に1件にあたります。増えたのは画像づくりのほか、個人的な悩みの相談(0.6%から2.1%)、お金の計算(0.6%から1.4%)、法律や規則についての助言(1.0%から1.6%)でした。
減ったのは、プログラミング、翻訳、パソコンのトラブル解決といった、初期のChatGPTの定番の使い方です。上位10の作業が占める割合は59.6%から47.4%に下がり、使い道がばらけてきています。
世界と比べると
OpenAIは公式ブログで、使い道が特定の作業に集中しなくなる流れは世界共通だとしています。
Across 74 countries observed in every quarter, the ten most common activities represented an average of 51.1% of each country’s classified work messages in Q3 2026, down from 56.0% in Q1 2025.
すべての四半期でデータがある74か国では、上位10の作業が各国の仕事のメッセージに占める割合は、2025年1〜3月の平均56.0%から2026年7〜9月は51.1%に下がった。
原文を読む(openai.com)日本の下がり幅(12.2ポイント)は、この平均(4.9ポイント)より大きくなっています。2026年7〜9月の米国は、文章の編集・推敲が17.1%、画像やデザインづくりが7.6%、広告・販促物づくりが5.0%で、プログラミングは2.4%でした。日本は米国に比べて翻訳の割合が高く、広告・販促物づくりの割合が低いという違いがあります。
同じデータで、仕事に関するやりとりが全体に占める割合も見られます。日本は2024年7月の53.2%から、2026年9月は28.5%に下がりました。仕事に使う人が減ったというより、暮らしや趣味の相談に使う人が増えたと読めます。世界全体でも51.6%から32.2%に下がっています。人口あたりのメッセージ数の国別順位では、日本は2025年1〜3月の113位から2026年7〜9月は62位に上がりました。
数字を読むときの注意
プログラミングの割合が大きく下がった理由を、OpenAIは説明していません。今回のデータにはCodexが含まれないため、プログラミングの作業がChatGPTの画面からCodexへ移った分が、減少として表れている可能性があると編集部は見ています。企業向けプランも含まれないので、会社で契約したChatGPTの使われ方はこの表に出ていません。
また、割合はあくまで「仕事に関するやりとりの中での比率」です。画像づくりの比率が上がったのは、画像づくりの件数が増えたためか、ほかの作業が減ったためかを、このデータだけで分けることはできません。
ChatGPTの仕事での使い方は、Uberが全社員3万人にChatGPT Workを配った事例でも、先に試した人の8割がエンジニア以外だったと報告されています。
日本のビジネスへの影響
- 使えるか: データは誰でも無料でダウンロードでき、日本(国コードJP)の分も四半期ごとに入っています。出典を書けば社内資料や記事に使えます
- 誰に効くか: 社内のAI活用を進める企画・人事の担当者と、マーケターです。日本では広告・販促物づくりの割合が3.6%と米国(5.0%)より低く、文章の手直し以外の使い方は、まだ広げる余地があります
- 今すぐやれること: 自社の部署ごとに「文章の手直し」「画像づくり」「情報集め」のどれにChatGPTを使っているかを聞き取り、この表と並べてみることです。使い道の偏りが見えたら、対話AIの用途別ガイドで用途に合う製品やプランを確かめられます
- 注意点: 個人向けプランだけのデータで、企業向けやCodexは含まれません。割合の変化は、使い方そのものの変化と、使う人の層の変化が混ざった数字です。日本の個人のデータから、日本企業の使い方を言い切ることはできません
一次情報
- 公式発表OpenAIChatGPT's expanding world of work
- 公式ドキュメントOpenAISignals individual data
- 公式ドキュメントOpenAIDownload data and methodology(CSVデータ)
- 公式ドキュメントO*NET Resource Center(米国労働省)IWA Reference(O*NET 30.0 Database)
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