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車で「病院の予約に連れてって」と言うだけ、GeminiがGmailや予定表を見て道案内 Android Autoで開始

3行でわかる

  1. Googleは10月20日、車の中で使うGeminiに、GmailやGoogleカレンダー、Googleフォトの情報を使って答える機能を加えた
  2. 「乗る便のゲートと遅れは?」「先週撮った洗車場に連れてって」と話すだけで、メールや写真を探して答えや道案内を返す
  3. Android Autoで提供が始まり、日本も対象。機能は初期状態では使われず、自分でアプリをつなぐ設定が必要

Googleは現地時間10月20日、車の中で使うAIアシスタント「Gemini」に、GmailやGoogleカレンダー、Googleフォトなどの情報を使って答える「パーソナル インテリジェンス(Personal Intelligence)」を加えたと発表しました。スマートフォンを車につないで使う「Android Auto」で同日から順次提供が始まり、日本も対象です。「病院の予約に連れてって」と話すだけで、予定表から住所を探して道案内まで進めます。

何が始まったか

パーソナル インテリジェンスとは、利用者が許可したGoogleのアプリの情報を、Geminiが答えを作るときに使う機能です。つなげられるのはGmailやGoogleカレンダーを含むWorkspace、Googleフォト、Googleマップ、YouTube、Google検索です。Geminiのアプリでは以前から使えましたが、車の中では使えませんでした。

Googleの公式ブログで、Geminiのシニアプロダクトマネージャー、カラン・ダリヤナニ氏は、車に持ち込む理由を次のように書いています。

Google公式ブログ「Get hands-free personalized help on the road with Gemini」公式発表

An assistant is even more helpful when it knows the world and knows you.

アシスタントは、世の中のことを知っていて、しかもあなたのことを知っているとき、いっそう役に立ちます。

原文を読む(blog.google)

公式ブログが挙げる使い方は、運転しながら手を使わずに頼めるものばかりです。

話しかける言葉 Geminiがすること
「乗る便のゲートは?遅れていない?」 予約確認のメールから便を探し、遅れも調べて1回で答える
「医者の予約に連れてって」 予定表から行き先を探し、住所を覚えていなくても案内する
「先週撮った写真の洗車場に連れてって」 写真から場所を見つけて道案内を始める
「ルート沿いで、いつもの好みに合う屋内のレストランを」 好みに合わせて候補を絞る(菜食の人なら合う店だけ)
「昨日話していたコーヒー店へ」 前日の会話から店を探して案内する

Android Autoでは10月20日から順次使えるようになり、車そのものにGoogleのソフトが組み込まれた「Google built-in」の車には、今後数か月で届きます。Geminiのアプリですでにこの機能を有効にしている人は、設定がそのまま車に引き継がれます。

誰が使えるか

公式ブログの注記によると、対象は18歳以上の個人のGoogleアカウントです。会社や学校で配られるGoogle Workspaceのアカウントでは使えません。提供地域は、欧州経済領域(EU諸国など)、スイス、英国、ナイジェリアを除く世界で、日本も含まれます。GoogleのGemini日本語ページでも、この機能はベータ版(試験提供)として案内されています。

公式ドキュメントパーソナル インテリジェンスGoogle Gemini · gemini.google

背景

GeminiがAndroid Autoに入ったのは2025年で、従来の「Googleアシスタント」を置き換えました。The Vergeによると、Google built-inの車には今年4月にGeminiが入り、Ford・GM・Honda・Nissan・Volvo・Polestarなどが対応車を出しています。

Ars Technicaは、新しい車向け機能はふつうGoogle built-inの車が先に受け取るのに、今回はスマートフォンをつなぐAndroid Autoが先だと指摘しています。Googleは、メールや予定表、写真をまとめて持っていることを、ほかのAIとの違いとして押し出しています。

反応と論点

便利さの一方で、プライバシーへの指摘も出ています。Ars Technicaは、この機能は初期状態では使われないものの、Geminiのアプリで以前に有効にしていれば、本人が気づかないまま車にも引き継がれる可能性があると書いています。車の画面は同乗者の目にも入るため、つなぐアプリを見直すよう勧めています。

Googleは、アプリは本人が有効にするまでつながらず、Geminiの設定からいつでも外せると説明しています。Google built-inの車では、スマートフォンをつないで乗っているときだけ個人向けの答えを返します。機能を使わなくても、ナビや音楽、電話、質問といった車での操作は今までどおり使えます。

Geminiの基本的な使い方とプランはGeminiとは、無料版と有料プランの違いでまとめています。

日本のビジネスへの影響

  • 使えるか: 日本は提供地域に入っており、Android Autoに対応した車とAndroidスマートフォンがあれば、個人のGoogleアカウントで使えます。会社のWorkspaceアカウントは対象外です。日本語でどこまで答えるかは、公式ブログに書かれていません
  • 誰にどう効くか: 車で取引先を回る営業担当や、現場を移動する施工・保守の担当者に向きます。予定表に住所を入れておけば「次の打ち合わせ先へ」と話すだけで案内が始まり、出張前に予約メールを探す手間も減ります
  • 今すぐやれること: 個人のアカウントで仕事の予定を管理している個人事業主は、Geminiの設定の「連携アプリ」を開き、車で使いたいアプリだけをつないでおく。予定表の予定に住所まで入れておくと案内が正確になります
  • 注意点: 社用車や家族の車で使うと、メールや写真に由来する答えが同乗者の前で読み上げられる可能性があります。会社の情報を個人のGmailに転送して使うのは、社内規程に反しないか確認が必要です。ほかのチャットAIとの比較はチャットAIのおすすめと料金比較にまとめています

一次情報

参考にした報道(2件)

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この記事の編集責任者

田中智大

AIデジマ編集長/株式会社ドイル 代表取締役

株式会社ドイル代表。元Googleで広告営業・コンサルティングに従事し500社以上を担当。広告運用とAIエージェント開発を手がける。