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テレビの広告がClaude Codeで消えた、型番を伝えるだけで家のスマートテレビを作り直す人が続出

3行でわかる

  1. スマートテレビの広告や重い動作に不満を持つ人が、Claude CodeなどのAIに頼んでテレビの中身を作り直している
  2. 米国の開発者は両親のテレビの型番を伝えただけで、AIがWi-Fi経由でテレビを見つけ、不要なアプリ25個を止めた
  3. 手順を公開した無料の「cleanyourtv」は54機種で動作が確かめられ、元に戻す仕組みもある。失敗例も出ている

スマートテレビの広告や視聴データの収集を、AnthropicのプログラミングAI「Claude Code」などに頼んで止める人が、10月中旬から海外で相次いでいます。手順を無料で公開した「cleanyourtv」の作者は、2日で数千人が自分のテレビで同じことをしたとTechCrunchに話しています。

何をしたのか

きっかけの1つは、開発者のGathin T.氏が10月17日にXに書いた投稿です。両親のテレビでは、Netflixを開く前にスポンサーの広告が出ていました。そこでClaude Codeにテレビの型番を伝えたところ、AIが自宅のWi-Fiにつながったテレビを探し出し、メーカーが入れていたアプリ25個を取り除いて、新しいホーム画面まで書いたといいます。仕上がりは「Apple TVのよう」だと書いています。

ほかにも同じような報告が続いています。

  • 動作を軽くした: Mihir Gupta氏は、遅くて耐えられなくなったテレビをClaude Codeと午後のうちに直したと投稿しました。不要なアプリ25個を止め、192MBあった標準のホーム画面を83MBの自作のものに置き換え、壁紙も入れ替わるようにしたそうです
  • 画面を自分の仕事用に: Ryan Doyle氏は、販売ページに載っていたテレビの説明をClaude Codeに送って「これをハックできる?」と聞いたと投稿しています。広告と重さが消えただけでなく、売上や予定、天気を映すスクリーンセーバーも作ったといいます

どう作ったか

Gathin氏はやり方をGitHubに「cleanyourtv」として公開しました。中身は、AIに読ませる指示文と、それを助ける小さな道具です。説明書きによると、流れは次のとおりです。

  1. テレビの設定で「開発者向けオプション」を出し、パソコンからの操作を許可する(同じWi-Fiにつながったパソコンを使う)
  2. 指示文をClaude Codeのような、パソコンを操作できるAIに貼り、テレビの型番を伝える
  3. 使っているアプリや音声操作の有無など、AIの質問に答える
  4. AIが今の設定を控えたうえで、メーカーの利用データの送信や広告のアプリを止め、新しいホーム画面を入れて、1つずつ確認する

かかる時間は15分ほどとしています。対象はAndroid TVとGoogle TVを使うテレビで、利用者が確かめた54機種・23ブランドの一覧があります。サムスンやLGの独自の仕組みのテレビは対象外です。説明書きは、元に戻せることを強調しています。

GitHub「cleanyourtv」公式サイト

Nothing is flashed, rooted or deleted; packages are disabled in the user profile.

書き換えも、管理者権限の取得も、削除もしない。アプリは利用者の設定の中で止めるだけだ。

原文を読む(github.com)

別の開発者Muzzammil Yasin Sabuwala氏の「dumbtv」は、AmazonのFire TVを主な対象にしたものです。「テレビは自分が払った分のこと、つまり自分のアプリと外部入力だけをすればいい」という考えで、画面に映る内容を読み取って視聴履歴を集める機能や、広告用の識別番号の仕組みなど、約65個のアプリを止めます。TechCrunchによると、作るのにはDeepSeekとClaudeのモデルを使ったと本人が話しています。

うまくいかなかった例もある

すべてが順調なわけではありません。あるXの利用者は、Claudeがテレビを再起動しようとして基本ソフトまで消してしまい、テレビが動かなくなったと投稿しています。TechCrunchは、「テレビをハックして」といった短い頼み方ではClaudeが応じないことがあり、手の込んだ頼み方が必要だったという声や、Fire TVの作業が途中で止まった人がいることも伝えています。

cleanyourtvの説明書きも、テレビが頼っているアプリを止めると不具合が出るとして、少しずつ止めて元に戻す道具を手元に置くよう勧めています。多くの場合、テレビの自動更新も止まるので、更新したいときは自分で元に戻す必要があります。作業に使うパソコンからの操作の許可は、終わったら切るよう書かれています。

日本で真似するなら

  • 必要なもの: Android TVかGoogle TVのテレビ(TechCrunchによると、ソニーやTCL、シャオミなどの機種で試した報告がある)、同じWi-Fiにつながるパソコン、Claude Code(Claudeの有料プラン、月20ドルのPro以上)。料金は「Claude Codeの料金」にまとめています
  • 始める前に: 自分の機種がcleanyourtvの一覧に載っているか確かめます。載っていない機種は、AIが手探りで進めることになり、失敗しやすくなります
  • 注意点: メーカーの保証やサポートの対象外になる可能性があります。日本向けのテレビに入っている地上波の番組表やリモコンの専用ボタンの機能を止めてしまうと、普段の視聴に困ります。止めるアプリはAIの提案をそのまま受け入れず、名前を確認してから進めてください

日本のビジネスへの影響

  • 使えるか: 手順は無料で公開されており、Claude Codeも日本から使えます。ただし日本向けのテレビでの動作報告はまだ少なく、試すなら使っていない古いテレビからが安全です
  • 誰に効くか: テレビ向けの広告を扱う広告運用者やメディアの担当者です。スマートテレビの広告や視聴データは、テレビメーカーの大きな収入源になっています。AIに頼めば誰でもそれを止められるようになると、テレビ画面の広告の届く範囲や、視聴データの精度が変わってくる可能性があります
  • 今すぐやれること: 自社がテレビ画面の広告や視聴データを使っているなら、こうした「止める人」がどのくらいいるかを広告の配信先に確かめておくことです。個人として試すなら、cleanyourtvの説明書きを読み、元に戻す手順を先に確認してください。プログラミングを任せるAIの選び方はコーディングAIの用途別ガイドを参考にしてください
  • 注意点: AIにパソコンや家電の操作を任せると、思わぬ設定まで変えてしまうことがあります。会社の会議室のテレビやサイネージで試すのは、情報システムの担当者の了解を得てからにしましょう

一次情報

参考にした報道(1件)

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この記事の編集責任者

田中智大

AIデジマ編集長/株式会社ドイル 代表取締役

株式会社ドイル代表。元Googleで広告営業・コンサルティングに従事し500社以上を担当。広告運用とAIエージェント開発を手がける。