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Google検索で会社名を調べるとAIの要約が先頭に、米国の調査で9月に急増

画像はAIで生成したイメージです

3行でわかる

  1. 米Ahrefsの調査で、Google検索の会社名やブランド名の検索の83%に、AIが書いた要約「AIによる概要」が出ていた(米国、9月29日時点)
  2. 世界的なブランド100社の社名だけを検索すると、AIの要約が出たのは7月1日の5件から9月30日には63件に増え、その4分の3は検索結果の一番上だった
  3. 要約の引用元はWikipedia・YouTube・LinkedInが多く、会社が自分で書いていない情報が社名検索の先頭に出やすくなっている

Google検索で会社名やブランド名を調べると、自社のサイトより先にAIの要約が出る場面が急に増えています。SEO(検索エンジン対策)の分析ツールを提供する米Ahrefsは現地時間10月2日、米国のGoogle検索で会社名・ブランド名を含む検索の83%に、AIが書いた要約「AI Overviews」(日本語版の名前は「AIによる概要」)が表示されていたとする調査を公表しました。

社名だけの検索で何が出るか

いちばん分かりやすいのは、社名だけを検索したときの変化です。Ahrefsは、ブランド価値の世界ランキング(Interbrand「Best Global Brands 2025」)から100社を選び、7月から9月まで毎週、社名そのものを検索して記録しました。

時点 AIの要約が出た社名検索
7月1日 98件中5件
7月29日 13件
9月9日 42件
9月30日 100件中63件

増え方は9月の初めに急です。9月30日に要約が出ていた63件のうち、48件(76.2%)は検索結果の一番上でした。社名で調べた人が最初に読むのは、その会社のサイトではなくAIの要約になっているわけです。

検索全体では8割超、別の調査も同じ傾向

Ahrefsはこれとは別に、7〜9月のパソコン版の米国のGoogle検索結果2億3,280万回分を、会社名・ブランド名を含む検索とそれ以外に分けて数えています。

Ahrefs「AI Overviews Currently Appear for 83% of Branded Searches」公式サイト

As of September 29th 2026, AI Overviews appeared in **82.91% of the US desktop search results for branded keywords**.

2026年9月29日時点で、米国のパソコン版の検索結果のうち、ブランド名を含む検索の82.91%にAI Overviewsが表示された。

原文を読む(ahrefs.com)
月 会社名・ブランド名の検索 それ以外の検索
7月 61.3% 73.5%
8月 65.1% 74.7%
9月 73.3% 78.3%

月平均で見ると、それ以外の検索との差は12.2ポイントから5ポイントに縮みました。Ahrefsが2025年11月に調べたときは、AIの要約はブランド名以外の検索に偏って出ていました。

検索順位の計測ツールを提供する米DemandSphereも、10月1日に自社データを公開しています。追跡しているブランド名の検索で要約が出た割合は、9月1日の26.12%から9月27日の90.48%へと、1カ月で3倍以上になりました。こちらは国や機器を区別しない全体の数字です。

要約の引用元は会社の外

社名検索の要約が会社自身のサイト以外から引いていた先を、先の100社の調査で数えると次のとおりです(引用元が分かった要約57件が対象)。

引用元 件数 割合
Wikipedia 41件 71.9%
YouTube 22件 38.6%
LinkedIn 13件 22.8%
Yahoo Finance 9件 15.8%

競合他社の話が出てくることはまれでした。全文を読めた58件のうち競合に触れたのは2件で、ペプシの要約が「コーラ戦争」の説明でコカ・コーラを、インテルの要約がTSMCとNVIDIAを挙げた例です。引用元に競合の会社のサイトが入っていたのは1件だけでした。

SEOの専門家Ann SmartyはXで、自分でもいくつか検索して確かめたうえで、社名検索のおよそ9割でAIの要約が出ているようだとし、「ほぼすべての会社にとって悪い知らせ」と投稿しました。

数字を読むときの注意

どちらの調査も、何を「ブランド名の検索」とみなしたかの基準は示していません。Ahrefsの数字は米国のパソコン版の結果で、要約が出たことでクリックがどれだけ減ったかは測っていません。Googleはこの変化について公式には説明していません。Ahrefsも、表示のされ方はGoogleがいつでも変えうると書いています。

日本のビジネスへの影響

  • 使えるか(関係があるか): 今回の数字は米国のGoogle検索のものです。「AIによる概要」は日本語の検索でも表示される機能なので、同じ変化が日本でも起きるかは、自社の社名で実際に確かめるのが確実です
  • 誰に効くか: 広報・ブランド担当者とSEO担当者です。社名で検索した人が最初に読むのが、Wikipediaや他人が投稿したYouTube動画をもとにした要約になりうるため、古い情報や誤った説明がそのまま会社の「顔」になる恐れがあります
  • 今すぐやれること: 自社名・主力商品名をGoogleで検索し、AIの要約の中身と引用元を記録してください。Wikipediaの記載、会社が管理するYouTubeチャンネルやLinkedInのページが古ければ、そこを直すのが先です。Search Consoleの「生成AIのパフォーマンス」レポートは8月31日から全サイトで使え、AIの要約で自社のページが何回表示されたかを確認できます
  • 注意点: Search Engine Journalによると、AIの要約が自社の名前に触れていても、自社サイトへのリンクがなければこのレポートの表示回数には数えられません。社名検索からのクリック数が減っても、AIの要約が原因かどうかはこのデータだけでは分かりません。AI検索への対策の全体像はマーケティング向けAIのガイドにもまとめています

公式ドキュメントGenerative AI performance report (Search)Search Console ヘルプ · support.google.com

一次情報

参考にした報道(1件)

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この記事の編集責任者

田中智大

AIデジマ編集長/株式会社ドイル 代表取締役

株式会社ドイル代表。元Googleで広告営業・コンサルティングに従事し500社以上を担当。広告運用とAIエージェント開発を手がける。