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Canva AIに自社開発の画像生成「Canva Craft」、文字入りのチラシやSNS画像を配置まで考えて作る

3行でわかる

  1. Canvaが自社で一から開発した初めての画像生成AI「Canva Craft」を10月22日に公開し、Canvaの画像生成画面Dream Labで使えるようにした
  2. Canva Craftは写真ではなくポスターやメニューなど人が作ったテンプレートで学び、文字の配置や大きさを先に決めてから画像を描く
  3. Canvaはデザイン向けAIの比較サイトで開発元別2位になったとしており、より安い高速版2種も準備中。料金や無料版での扱いは公表されていない

デザインツールのCanvaは現地時間10月22日、自社で初めて開発した画像生成AI「Canva Craft」を公開しました。Canvaの画像生成画面「Dream Lab」から使え、ポスターやSNS投稿のような文字入りのデザイン画像を得意とします。Canvaは、デザイン向けAIを比べる公開ランキング「Design Arena」で、開発元別に見て世界2位に入ったと発表しています。

何が発表されたか

Canva Craftとは、Canvaの研究チームがゼロから作った、デザイン用途に特化した画像生成AIです。これまでCanvaの画像生成は、2024年に買収したLeonardo.aiの技術など外部のAIを使ってきました。今回は初めて、土台のAIそのものを自前で用意したことになります。

Canvaは公式Xで公開を告げ、ランキングでの位置づけも示しました。

投稿では「並外れた画像生成を、すべての人に」とうたい、Design Arenaの世界ランキングで、画像生成の開発元としてCanvaが2位になったと書いています。米Thurrott.comは、モデル単位では4位で、上の3つはいずれもOpenAIの画像生成モデルだと報じています。

主な特徴は次のとおりです。

  • 配置を先に決めてから描く: 指示文を読んで、何をどこにどの大きさで置き、どの文字を入れるかという「設計図」をまず作り、そのあとで画像を描く2段階の仕組み
  • 学習に使ったのはテンプレート: 写真が中心ではなく、Canvaの素材集にある人が作った数百万点のテンプレート(ポスター、SNS投稿、プレゼン資料、インフォグラフィック、飲食店のメニューなど)で学んだ
  • 出力: 最大2K(横2,000ピクセル前後)の画質で、SNSや印刷物に合わせた30種類の縦横比に対応
  • 部分修正: 画像の一部だけを直しても、ほかの部分は変わらない
  • あとから編集できる: 生成した1枚の画像を、Canvaの機能で文字や部品ごとのレイヤーに分け、普段のCanvaのデザインとして手直しできる

使える場所はCanvaのDream Labと、外部のシステムからCanvaの機能を呼び出す仕組み(API)です。ChatGPTやGeminiなどほかのAIアシスタントからCanva Craftを使えるようにする計画もありますが、時期は示されていません。さらに、より安く速い版の「Craft-fast」「Craft-ultrafast」も準備中で、近く出すとしています。

背景

Canvaにとって、画像生成AIは費用のかかる部分でした。TechCrunchは、Canvaが外部の画像生成AIを複数使っていて、自社モデルにはその支払いを抑える狙いもあると報じています。同紙によると、Canvaは前年に売上高40億ドルのペースに達した一方で、2026年の成長見通しを引き下げ、外部の推計では企業価値が420億ドルから350億ドルに下がったとされています。

画像生成の競争では、OpenAIやGoogle(Nano Banana)、中国のByteDanceなどが性能を競っています。ただし多くは写真のような絵や芸術的な表現が中心で、チラシやバナーのように「文字を読める形で、決まった場所に入れる」作業は苦手とされてきました。Canvaは、自社に大量にあるデザインのテンプレートを学習に使うことで、この弱点を自社の強みに変えようとしています。

反応と論点

米Digital Trendsは、Canvaが見た目の美しさを競うより、仕事でそのまま使えるデザインを狙っている点を評価しています。一方で、ランキングの位置づけはCanvaの発表と比較サイトの集計によるもので、ほかの第三者による検証はまだこれからです。

使える範囲についても報道の書き方が分かれています。Canvaの投稿とTechCrunchは利用者全員が使えるとしていますが、Thurrott.comはCanvaアプリで使うには有料の契約が要ると報じています。無料プランで何回まで使えるか、AIの利用枠をどれだけ消費するかは、記事の執筆時点で公式の説明を確認できていません。

日本のビジネスへの影響

  • 使えるか: Canva Craftの提供地域は公表されていません。日本からの利用でもDream Labの表示から新しいモデルを選べるか、まず自分のアカウントで確かめるのが確実です。Canva Craftだけの料金・無料枠も公表されていません
  • 誰にどう効くか: 店舗の販促担当や中小企業のマーケターに向いています。セール告知のバナー、イベントのチラシ、SNS投稿の画像を、文字入りのたたき台まで一気に作り、Canvaの中でそのまま直せるのが利点です
  • 今すぐやれること: いま外部の画像生成AIで作ってからCanvaに貼っている作業があれば、同じ指示文をDream Labで試し、文字の崩れと直す手間を比べてみるとよいでしょう。特に日本語の文字が正しく入るかは、公式に説明がないので実物で確かめる必要があります
  • 注意点: 部分修正やレイヤー化ができても、ロゴや商品写真などブランドの決まりは人の目で確認が必要です。商用利用の条件はCanva AI全体の規約に従います

画像生成AIの選び方と各社の料金は、画像生成AIのおすすめと料金比較にまとめています。

一次情報

参考にした報道(3件)

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この記事の編集責任者

田中智大

AIデジマ編集長/株式会社ドイル 代表取締役

株式会社ドイル代表。元Googleで広告営業・コンサルティングに従事し500社以上を担当。広告運用とAIエージェント開発を手がける。