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ChatGPTやClaudeに課金する米国人は4.5%、上位1%は月900ドル超 a16zが支出を初集計

画像はAIで生成したイメージです

3行でわかる

  1. 米投資会社a16zの調べでは、ChatGPT・Gemini・Claudeに個人で課金している米国人は8月時点で4.5%だけで、1年前の2.1%から倍増した
  2. 支出の上位1%の人は平均で月903ドルを払い、AIへの支出全体の19.5%を占める。支払う人の真ん中の額は月25ドルで、ほとんど増えていない
  3. 高額を払う人が買うのは自動化や制作の道具で、一般向けAIの最初の「稼げる市場」は仕事に使う個人だとa16zは分析している

米国の投資会社Andreessen Horowitz(a16z)は現地時間10月5日、消費者向けAIアプリの番付の第7版を公開しました。今回初めて米国の消費者のカード支出の集計を加えたところ、ChatGPT・Gemini・Claudeのどれかに個人で課金している人は8月時点で4.5%にとどまりました。一方で、支出額の上位1%の人は平均で月903ドルを払っていました。

何がわかったか

a16zはこれまで、ウェブの訪問数とスマホアプリの利用者数でAIアプリを順位付けしてきました。今回はそれに加え、レシートやカードの利用記録を集めるYipitDataのデータから、米国の消費者が実際にAIにいくら払っているかを並べています。調べたのは一部の利用者の記録(パネル調査)なので、各社の売上の総額とは一致しないとa16z自身が断っています。

いちばん目立つのは、使う人は多いのにお金を払う人は少ないという点です。米国の消費者のほぼ半数がAIを使っていると答えていますが、毎日使っている人は25%にとどまります。

Andreessen Horowitz「The Top 100 Gen AI Consumer Apps — 7th Edition」公式発表

And as of August, just 4.5% of U.S. consumers had an active paid personal subscription to ChatGPT, Gemini, or Claude.

そして8月時点で、ChatGPT・Gemini・Claudeのいずれかに個人の有料プランで加入している米国の消費者はわずか4.5%だった。

原文を読む(a16z.com)

4.5%は1年前の2.1%から倍増した数字です。ただ、1つのAIに払っている人のうち、別のAIにも払っている人は13%しかいませんでした。

少数の「大口」が支出を支える

お金を払う人の中でも、額には大きな差があります。主な数字を表にまとめました(いずれも米国、8月時点)。

項目 数字
支出の上位1%の平均額 月903ドル(18カ月で80%増)
上位1%が全体の支出に占める割合 19.5%(下位50%の合計16.6%より多い)
上位10%が占める割合 約半分
支払う人の真ん中の額 月25ドル(ほぼ横ばい)

上位の人が買っているのは、仕事の自動化やアプリ作りの道具(n8n、Manus、画像や動画の生成基盤のfalなど)と、制作の道具(動画のHiggsfield、デザインのFigma、アバター動画のHeyGen)です。a16zは、こうした人を一般の消費者というより、自分のお金で仕事の道具を買う「プロシューマー」に近いと見ています。

支出の上位50社のうち29社は、訪問数やアプリ利用者数の番付には1つも入っていませんでした。よく見られているアプリと、お金が集まるアプリは別物だということです。

ChatGPT・Gemini・Claudeの差

3つの番付すべてで1位はChatGPTでした。8月のウェブ訪問数はGeminiの約2倍、Claudeの約6倍で、米国の個人の有料加入者数はClaudeやGeminiの約3倍あります。

Claudeは加入者の数では劣るものの、月100ドルからの最上位プラン「Max」に入っている人が有料利用者の7.3%を占めました。GoogleとChatGPTの同じ価格帯のプランは、それぞれ1.3%と1.1%です。少ない利用者から多く払ってもらう売り方をしていることが数字に出ています。ただし7〜8月には、Claudeの1日あたりの利用回数が減り、解約が増えたとも分析しています。ChatGPTの有料加入者のうち、Claudeにも払っている人は8%でした。

稼ぎ方は「広告」より「課金」

ウェブの番付に入った、AIを本業とする製品44個を見ると、84%が月額課金を、64%が使った分だけの追加料金を用意していました。広告を入れているのは14%です。広告で稼いできたこれまでのネットサービスとは逆の形だと、a16zは書いています。

それでも広告は伸び始めています。OpenAIは、ChatGPTの広告収入が8月に年換算で10億ドルに達したと明らかにしています(ChatGPTの広告の動きは画像生成の待ち時間に出る広告の記事も参照)。

反応と論点

The Decoderは、上位1%が下位半分より多く払っている点を見出しに取り上げ、注目点を課金の偏りに置いて報じました。TechCrunchのインタビューで、報告書を書いたa16zのオリビア・ムーア氏は、Gamma・ElevenLabs・Cursorが一般向けとして始まってから約18カ月で売上の大半を企業から得るようになったと話しています。番付には、出会い・小売・旅行・金融・医療の分野からまだ1つも入っていないとも指摘しています。

注意したいのは、数字が米国の一部の利用者の記録に基づく推計だという点です。会社の経費で払う利用は入りにくく、a16z自身も「仕事での利用はさらに多いかもしれない」と書いています。The Decoderは、GeminiはGoogleのほかの有料サービスと売上を分けられないため、支出の番付には出てこないと報じています。

日本のビジネスへの影響

  • 使えるか: 調査は米国のデータで、日本の数字は含まれていません。ただし番付に出てくるChatGPT・Claude・Gemini・Manus・Figma・HeyGenなどは、日本からも申し込めます
  • 誰にどう効くか: AIを使った商品やサービスを企画する事業担当者と経営者に関係があります。「多くの人に無料で使ってもらう」より「仕事に使う少数の人に高く払ってもらう」ほうが、いまは売上になりやすいという数字です。社内で生成AIの予算を決める担当者にとっても、月25ドル前後の一般プランと月100ドル以上の上位プランのどちらを配るかを考える材料になります
  • 今すぐやれること: 自社でAIの有料プランを契約している人の利用状況を一覧にし、毎日使っている人と月に数回しか使わない人を分けてみてください。上位プランを使い倒している人と、ほぼ使っていない人の差が見えるはずです
  • 注意点: 米国の推計をそのまま日本の市場規模に当てはめないでください。調査会社のデータは集め方で数字が変わります

ChatGPT・Claude・Geminiの料金プランの違いは、チャットAIのおすすめと料金比較にまとめています。

一次情報

参考にした報道(2件)

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この記事の編集責任者

田中智大

AIデジマ編集長/株式会社ドイル 代表取締役

株式会社ドイル代表。元Googleで広告営業・コンサルティングに従事し500社以上を担当。広告運用とAIエージェント開発を手がける。