創業5年以内の会社にClaudeの有料プランを1年無料、Anthropicが新興企業向け支援を拡大

3行でわかる
- Anthropicは10月6日、新興企業向けの支援策「Claude Startups」を拡大し、チーム向け有料プランClaude Teamを最大5人分1年無料にした
- 対象は創業5年以内か直近2年に資金調達した会社で、ベンチャー投資を受けていない自己資金の会社も申し込める
- ほかに開発用の利用枠1,000ドル分と、提携企業のツールの割引・利用枠が最大4万5,000ドル分付く
AI企業のAnthropicは現地時間10月6日、新興企業向けの支援策「Claude Startups」を拡大し、創業5年以内か直近2年に資金調達した会社に、チーム向け有料プラン「Claude Team」を最大5人分、1年間無料で提供すると発表しました。開発に使える利用枠1,000ドル分も付きます。
何が発表されたか
Claude Startupsとは、AnthropicのAI「Claude」を使って事業をつくる新興企業に、利用料の補助や技術相談を提供する制度です。公式ページによると、審査に通った会社が受け取れるものは次のとおりです。
- Claude Teamの1年無料: 最大5人分の「Premium」席。Teamを初めて使う会社が対象
- 開発用の利用枠1,000ドル分: 自社のサービスにClaudeを組み込むための「Claude API」で使える。付与から6カ月で失効
- 提携企業の特典(Claude Startup Stack): Claudeを使って製品を作る企業のツールの割引や利用枠。合計で最大4万5,000ドル分
- 技術相談: AnthropicのApplied AIチームと話せるオンラインの相談時間
Claude TeamのPremium席は、年払いで1人あたり月100ドルです(公式の料金表)。5人分を1年使うと定価で6,000ドルになり、利用枠と合わせると7,000ドル分の価値があります。
投資家の後ろ盾がなくても申し込める
今回の拡大で大きいのは、対象の広さです。公式ページのよくある質問は、ベンチャーキャピタル(新興企業に出資する投資会社)の出資は条件ではないと明記しています。
The program is open to bootstrapped, pre-seed, and venture-backed startups.
この制度は、自己資金で運営する会社、本格的な資金調達の前の段階の会社、ベンチャー投資を受けた会社のいずれも申し込める。
原文を読む(claude.com)条件は「創業5年以内」か「直近2年以内に資金調達」のどちらかを満たすことです。申し込みには開発者向けの管理画面「Claude Console」のアカウント、会社のウェブサイトと同じドメインのメールアドレス、何を作っているかの短い説明が要ります。多くは数分で結果が出て、人の審査に回った場合も2〜3営業日とされています。
Anthropicと提携する投資会社から出資を受けている場合は、別途最大10万ドル分の利用枠を投資会社経由で受け取れます。
背景
TechCrunchによると、発表はサンフランシスコで開かれているテック関連の催し「SF Tech Week」に合わせたもので、Anthropicは、AIの恩恵はモデルそのものよりも、その上に事業を築く企業を通じて広がるという考えを示しています。
AI各社は、新興企業を早いうちに自社の顧客にしようと競っています。新興企業は一度使い始めたAIをそのまま使い続け、事業が伸びると利用料も膨らむためです。Android Headlinesは、この制度が5月に始まり、すでに数千社が参加していると報じています。今回は社員みんなが日々の仕事でClaudeを使うためのTeamプランまで無料にしたことで、開発部門だけでなく会社全体を取り込む形になりました。
Anthropicは10月3日にも、Claudeの導入を担う技術者を1万人育てる制度を発表しています(既報)。
注意しておきたい条件
- 開発用の利用枠はAnthropic自身のAPIだけで使えます。AmazonのAWS BedrockやGoogle CloudのVertex AIなど、ほかの会社のクラウド経由では使えません
- 利用枠は6カ月で失効します。1年使えるのはTeamプランのほうです
- 4万5,000ドル分の特典は提携企業が提供するもので、Anthropicの提供ではないと公式ページに明記されています。中身はツールごとの割引や無料期間の組み合わせで、全部を現金のように使えるわけではありません
日本のビジネスへの影響
- 使えるか: 公式ページに国や地域の制限は書かれておらず、Claudeの提供地域である日本の会社も申し込めると見られます。ただし審査があり、Anthropicの提供方針に沿うことが条件です
- 誰にどう効くか: 創業5年以内の会社の経営者や、新規事業の立ち上げ担当者に関係が深い話です。少人数の会社なら、5人分の有料プランで全員がClaudeを業務に使える状態を1年間費用なしで試せます
- 今すぐやれること: 自社が「創業5年以内」か「直近2年に資金調達」に当てはまるか確かめ、会社ドメインのメールでClaude Consoleのアカウントを作って申し込みます。すでにTeamプランを契約している会社は対象外です
- 注意点: 1年後は有料に切り替わります。無料期間のうちに業務での効果を測り、続けるかどうかを決めておくと、なんとなく払い続けることを防げます
対話AIの各プランの料金と選び方は、対話AIのおすすめと料金比較にまとめています。
一次情報
- 公式発表Anthropic(claude.com)Claude Startups
- 公式ドキュメントAnthropic(claude.com)Plans & Pricing
参考にした報道(3件)
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