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GMI Cloudが6億6800万ドルを調達、NVIDIAも出資し米国とアジアでGPUを増強

画像はAIで生成したイメージです

3行でわかる

  1. GMI Cloudは株式によるシリーズB2億2300万ドルと融資枠4億4500万ドルで、計6億6800万ドルを確保した
  2. シリーズBはARCHIVが主導し、NVIDIAのほかトレンドマイクロやKT、教保生命などアジアの投資家が参加した
  3. 資金は米国・台湾・アジア太平洋のGPU増強に使い、鹿児島で計画するAIファクトリーにもつながる

GPUクラウドを提供する米GMI Cloudは現地時間9月30日、株式と融資枠を合わせて6億6800万ドルの資金を確保したと発表しました。株式によるシリーズBにはNVIDIAが加わり、資金は米国・台湾・アジア太平洋でのGPU増強に充てます。The Informationが同日、独自ニュースとして先に報じていました。

何が発表されたか

GMI Cloudは、NVIDIAのGPUを使った計算基盤と、AIモデルを動かす推論サービスを企業や開発者に貸し出す会社です。

GMI Cloud公式発表(PR Newswire配信)「GMI Cloud Raises Over $660 Million to Accelerate Global AI Infrastructure Expansion」公式発表

GMI Cloud, an AI-native cloud delivering high-performance GPU infrastructure and inference services, today announced $668 million in new financing, comprising $223 million in equity for Series B and a $445 million credit facility led by CTBC.

高性能なGPU基盤と推論サービスを提供するAIネイティブのクラウド、GMI Cloudは本日、シリーズBの株式2億2300万ドルと、CTBC主導の4億4500万ドルの融資枠からなる計6億6800万ドルの新たな資金調達を発表しました。

原文を読む(prnewswire.com)

内訳の6割超は融資枠で、CTBCが主導しました。シリーズBを主導したのは、AIとロボティクスに特化した米サンフランシスコの新しい投資会社ARCHIVです。NVIDIAのほか、韓国のKTや教保生命、KB Investment、DSC Investment、日本のトレンドマイクロなどアジア太平洋の投資家が参加しました。

発表によると、契約済みの年間経常収益(ARR)は6億ドルを超え、2025年末の9倍以上になりました。実際に稼働している分のARRも4.5倍以上に増え、推論基盤が処理する量は週に約4兆トークンです。主な顧客にはFireworks、OpenRouter、Nous Research、Cartesia、トレンドマイクロなどが並びます。

GMI Cloudは公式Xでも、資金をGPUの増強と推論基盤の拡大に使うと投稿しました。

背景

GMI Cloudは、GPUの貸し出しに特化した「ネオクラウド」と呼ばれる事業者の一社です。強みとして掲げるのは台湾との結びつきです。AIサーバーの多くを製造する台湾のサプライチェーンに近いため、発注から稼働までを予定どおり進めやすいと説明しています。

アレックス・イェCEOはXの長文投稿で、昨年は予定されたデータセンター容量の4分の1以上が完成期限に間に合わなかったと指摘し、約束した日付どおりにクラスターを稼働させてきたことを強調しました。

NVIDIAとの関係は今回の出資にとどまりません。GMI Cloudは7月、5億ドルの設備投資と、NVIDIAとの戦略的な計算資源の協業を発表しています。米国の大手フロンティアAI企業と9桁ドル規模の契約を結んだことも明らかにしました。発表文は、GMI CloudがNVIDIAのGPUで動くクラウドサービスを販売するこの仕組みが、NVIDIAの基盤の普及を後押しすると説明しています。NVIDIAは製品の供給先であるクラウドに出資でも関わり、利用先を広げていることになります。

AIの計算資源をめぐっては、モデル開発企業の側も巨額の調達を約束しています(「Anthropicの上場目論見書を報道各社が確認」参照)。

日本のビジネスへの影響

GMI Cloudは日本語のサイトを用意し、サーバーレスの推論やGPUクラスターの貸し出しを案内しています。日本との関わりで大きいのは、3月に発表した鹿児島のAIファクトリー計画です。鹿児島県や薩摩川内市と連携する総額120億ドルの開発で、2026年後半に着工し、最大1ギガワットまで電力規模を広げられるとしています。ロボットや自動車製造向けのAIを主な用途に掲げています。

関係が深いのは、GPUの確保に悩むAIスタートアップや企業の研究開発部門です。データを国内に置いたままGPUを使いたい企業にとって、国内の計算資源の選択肢が増える可能性があります。今すぐできるのは、国内事業者や大手クラウドとGPUの料金・納期・データの保管場所を比べる表を作り、鹿児島の計画の進み具合を追うことです。オープンウェイトのモデルを自社で動かす選択肢は「ローカルLLM・オープンウェイトモデルのおすすめ」にまとめています。

注意点は、今回の資金の多くが融資である点と、鹿児島の計画はまだ着工前である点です。借り入れで設備を増やす事業は、GPUの需要が鈍れば返済の負担が重くなります。長期契約を結ぶ前に、事業者の財務状況とGPUの供給計画を確かめてください。

一次情報

参考にした報道(1件)

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この記事の編集責任者

田中智大

AIデジマ編集長/株式会社ドイル 代表取締役

株式会社ドイル代表。元Googleで広告営業・コンサルティングに従事し500社以上を担当。広告運用とAIエージェント開発を手がける。