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AIモデル一次情報

Geminiアプリで最上位の「Gemini 4 Argon」が利用可能に、有料のAI Pro以上が対象

画像はAIで生成したイメージです

3行でわかる

  1. Googleの最上位AI「Gemini 4 Argon」が10月13日に一般公開され、Geminiアプリと検索のAIモードで使えるようになった
  2. 対象は有料のGoogle AI Pro(日本では月2,900円)とAI Ultraの加入者で、無料版と月725円のAI Plusは対象外
  3. 企業や開発者が使う場合の料金は11月30日までの割引価格で、12月1日から2倍になる

Googleは現地時間10月13日、最上位のAIモデル「Gemini 4 Argon(ジェミニ・フォー・アルゴン)」を一般公開しました。対話アプリのGeminiと、Google検索の「AIモード」で使えるのは、有料プランのGoogle AI ProとAI Ultraの加入者です。9月30日の発表時はサイバー防御の専門組織にしか提供されていなかったモデルで(既報)、約2週間で一般の利用者にも開かれました。

何が発表されたか

Gemini 4 Argonとは、Googleが「最も難しい仕事」向けに作った現時点で最上位のAIモデルです。プログラミング、金融・法務の文書仕事、サイバー防御、科学研究を得意分野に挙げています。Googleは同じ日に、一般向け・開発者向け・企業向けの発表を3本の公式ブログでまとめて出しました。

Google公式ブログ「Gemini 4 Argon: Built to solve your hardest problems」公式発表

We’re giving developers, enterprises, scientists, and consumers access to our latest frontier model.

開発者、企業、科学者、そして一般の利用者に、私たちの最新の最先端モデルを提供します。

原文を読む(blog.google)

誰がどこで使えるかを整理すると次のとおりです。

対象 使える場所 条件
一般の利用者 Geminiアプリ、Google検索のAIモード Google AI Pro・AI Ultraの加入者
開発者 AI Studio、Gemini API、Android Studio APIの有料枠(無料枠では使えない)
企業 企業向けGemini、API、Google Antigravity 契約による
科学者 Google Antigravity 審査を通った1万人に最上位の利用枠を6カ月無料

Geminiアプリの更新履歴は、Pro・Ultra向けの提供を「globally(世界で)」順次始めたと書いています。国の一覧はなく、日本語での使い勝手についての説明もありません。無料版と、日本で月725円の「Google AI Plus」は今回の対象に入っていません。

公式ドキュメントGemini Apps release notesGoogle · gemini.google

アプリ側では、モデルの変更に合わせて使い方も変わります。Googleによると、Argonは前置きや言い訳を減らしてより率直に答え、長い作業では途中経過をこまめに伝えます。チャット画面のスイッチで「タスク」に切り替えると、パソコンを離れている間もGeminiが作業を続けます。Instacart・OpenTable・Adobe・Shopifyなど40を超える外部サービスともつながります。Mac版のGeminiアプリには、AIにプログラムを書かせる「Antigravity」の画面も入りました。

料金は11月末まで半額

企業や開発者がAPI(自社のシステムからAIを呼び出す仕組み)で使う場合の料金は、100万トークン(トークンはAIが文章を数える単位)あたり入力2ドル・出力10ドルです。これは11月30日までの導入価格で、Googleの料金ページによると12月1日から入力4ドル・出力20ドルに上がります。

公式ドキュメントGemini Developer API pricingGoogle AI for Developers · ai.google.dev

The Decoderによると、12月以降の価格はAnthropicのClaude Opus 5.5と同じ水準です。一度に読み書きできる量は、入力と出力を合わせて100万トークンです。

性能について言えること

Googleは、金融・プログラミング・法務・税務の仕事ぶりを測る米Vals AIの評価「Vals Index」で1位になったと発表しました。社内では、Argonを使ったエンジニアのAIによるコード提出が35%以上増え、不具合で元に戻す変更が約3分の1減ったとしています。いずれもGoogle自身の発表です。

一方で独立した評価では首位とは言い切れません。独メディアのThe Decoderは、総合的な第三者評価ではClaude Opus 5.5や、前日に出たMetaのMuse Wonderの上位版に及ばないと報じています。米Engadgetは、第三者評価機関Artificial Analysisの指標でOpenAIのGPT-6 Astraと同じ点数を、1回の作業あたり6割の費用で出したと報じています(導入価格での比較)。

反応と論点

米国の掲示板Hacker Newsでは、発表のスレッドに400件を超えるコメントが付きました。文章の明快さを評価する声があり、Googleの社内で使っているという投稿者はClaude Opus 5.5より「考え方がはっきりしていて率直」と書いています。

批判もあります。当初は最上位のUltraにしか開かれず、計算資源の不足を疑う声が出ました。12月から2倍になる値上げが発表文の目立たない場所にあったことへの不満や、過去のGeminiが長い会話で同じことを繰り返したり事実を誤ったりした経験を挙げる投稿も目立ちます。

日本のビジネスへの影響

  • 使えるか: Geminiアプリの提供は「世界で」とされ、日本のAI Pro(月2,900円)・AI Ultra(月14,500円から)の加入者が対象になります。国別の一覧はないため、アプリのモデル選択に表示されるかを確かめてください。APIは有料枠で、料金はドル建てです
  • 誰に効くか: 長い契約書や財務資料を読ませて論点を整理させたい企画・法務・経理の担当者と、検索のAIモードで調べものをするマーケターです。AIモードの答えを作るモデルが変わるため、自社の商品やサイトがどう紹介されるかも変わる可能性があります
  • 今すぐやれること: AI Proの加入者は、いつもGeminiに頼んでいる仕事を1つ選び、Argonと従来のモデルで同じ頼み方をして答えを比べてください。API利用を検討する開発チームは、11月30日までの割引期間に試すと費用を抑えられます
  • 注意点: APIの料金は12月1日に2倍になるため、割引価格で見積もった予算はそのまま使えません。性能の数字の多くはGoogle自身の発表で、第三者評価ではClaude Opus 5.5が上という結果もあります

どの対話AIを選ぶか迷っている人は、料金と得意分野を並べた対話AIの選び方ガイドも参考にしてください。

一次情報

参考にした報道(2件)

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この記事の編集責任者

田中智大

AIデジマ編集長/株式会社ドイル 代表取締役

株式会社ドイル代表。元Googleで広告営業・コンサルティングに従事し500社以上を担当。広告運用とAIエージェント開発を手がける。